軒(のき)とは、屋根の端で壁などから張り出した部分をいう。
軒先で雨宿り、傘を持った子供が迎えに来る。
サザエさんやちびまる子ちゃんではおなじみの場面ではなかろうか。
知らない家の人の軒を借りることも少なくなく、そこで小さな会話が生まれたりしたものだ。
西洋建築が跋扈する現在では、軒先で雨宿りすることは少なくなり、雨宿りするとすればもっぱらスタバやドトールといった喫茶店だろう。
この文化住宅のはそんな軒がある。
しかもレアな、古くくすんだコバルトブルー。
それもおしゃれな瓦だ。
さすがに上述したような会話が生まれる軒ではないが…
ただ、この軒でも近隣住民のコミュニケーションは生まれていたであろう。
この文化住宅のもう一つの素敵ポイントは階段である。
よく見ていただきたい。錆びてはいるものの、人がふんだであろう部分は地の色が見えている。
一階部分の自由さも含め、この文化は生きている。
何とも大阪らしい、適当オブ適当、しかし生活の確保はしっかり行う感が出ていて、ホットする文化であった。
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